からだの健康 

アスベストによる健康障害

保健管理センター非常勤講師 宮川八平

アスベストによる健康障害
アスベストは鉱物繊維であり、アスベスト繊維の吸入によって、石綿肺、肺がん、悪性中皮腫などの肺の疾患が発症します。
 ・石綿肺(アスベスト肺): 職業上、アスベストを10年以上吸入した場合におこる肺の病気で、病理学的に肺の繊維化が認められます。
 ・肺がん: アスベストの吸入量が多くなると、肺がんが発生することがあります。
 ・悪性中皮種: 肺を包む胸膜などの表面を覆う中皮にできるがんの一種。原因の大半は石綿の吸入によるとされます。通常、石綿を吸い込んでから20〜50年たってから発症します。下図(右)のように肺や胸腔内臓器の表面を囲むようにびまん性に発育します。

中皮腫とアスベストとの因果関係
アスベストには、主に青石綿(クロシドライト)、茶石綿(アモサイト)、白石綿(クリソタイル)の3種類があります。中皮腫は、飛び散りやすい青石綿(下図 左)によって起こる例が一般的です。微量でも発症する可能性があると言われています。
   青石綿 (社)日本石綿協会資料 アスベストによる健康障害

中皮腫の早期発見
期症状は、軽い息切れと運動能力の低下です。進行すると、次第に呼吸が苦しくなり、呼吸不全状態になります。胸部レントゲン写真にて、びまん性・限局性の胸膜肥厚が認められます。限局性肥厚であるプラークは、「石綿小体」とともに過去の石綿暴露の重要な指標です。中皮腫に関しては、現在のところ有効な治療法がありません。放射線医学総合研究所などにおいて、中皮腫の早期診断や治療法に関する研究が開始されています。

大学におけるアスベスト問題
学校施設などにつき、文部科学省から2つの通知が出されています。第1は、吹き付けアスベスト使用実態調査の開始。吹き付けアスベストの適切な維持管理と飛散予防の徹底。(文部科学省通知、平成17年7月29日) 第2は、学校で使用されているアスベスト含有製品(石綿金網、耐熱用実験機器など)をアスベストを含有しない製品に代替するよう努めることです。(文部科学省通知、平成17年8月5日)

茨城大学における対策
茨城大学では、構成員への石綿による被害を最小限にするために、関係部署が連携しながら、適切に対応するよう努めています。さらに、アスベスト含有製品の調査を実施し、含有製品の計画的な代替化の促進を図る予定です。また、吹き付けアスベストはすべて撤去済みです。

保健管理センターにおける健康相談
教職員・学生の健康問題については、当然のことながら、保健管理センターが関連部署と協力して対応していくことになっています。(健康相談窓口 029-228-8061、8082) また、保健管理センターホームページの「緊急医療情報」をクリックすると、厚生労働省緊急情報、茨城県健康茨城ネットを御覧になれます。

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